根室本線不通区間の図
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出典・JR北海道、日高本線の図
出典:JR北海道(2016年12月)

合図燈(8月号)

 ▼今年4月に日高本線・鵡川~様似間が廃線。JR北海道は’16年8月豪雨災害で東鹿越~新得間が不通のままで富良野~新得間の廃線方針だ。年間十億九千万円の維持費を地元が負担し存続かバス転換の二案を提示▼「北の国から」は忘却の彼方へ押しやられるのか▼私、全国唯一の「分駐所」新得保線支区落合分駐所で勤務していた。零下30度木々が破裂する。積雪は隧道の出入口を越える。立ち往生の列車を救援に行った「救援列車」が救援される事態も。そんな狩勝峠沿線の保安に携わっていた。石勝線開通前だ▼日高本線は「海岸線侵食」で「国土喪失」を国鉄・JR北海道が行政に代わり守っていたという▼高速道路はドンドン税金で延伸。車の数より熊の方が多いと揶揄される▼「公共交通」が次々経済効率に巻き込まれる。全国で思慮が浅い「バス転換」▼なぜ、三千円の「アクアライン」を八百円で利用できるのか。受益者でなくとも税金注ぎ込んで「社会的価値」を皆で共有している証だ▼「鉄路」は共有の「価値」を持つ国民の共有財産だ。剥がせば戻る事はない(SK)