合図燈・2025年4月号

車掌としてのエルダー雇用もあと半年ほどで終了となる。乗務員として約45年間、我ながら良く勤め上げたと思う。労働環境と、ここ数年のコロナ禍以降の変化にはついていけないと言うのが正直なところである。

そんな状況ではあるが我々世代はまだ鉄道マンとして誇りを持って最後が迎えられる事に安堵している。残された後輩たちからは、会社への不信感や将来の不安の声を多く聞く。会社は人が働くところであり、安心して長く仕事ができることで、自分の仕事に対して誇りと責任感が生まれるものと思う。

職場では世代間ギャップだろうか、若者たちとのコミュニケーションも不足している。若者たちは会社の言う事は絶対で、自分の時間、生活を犠牲にしてでもそれに従っていれば間違いはないと思っている。そのような社員が多くなれば大企業病となることは目に見えている。私たちには幸福な生活、より良い就業条件を求める権利があり、その権利を行使するための方法もある事を伝え教えなければならない。

残された鉄道人生で我々は何を後輩たちに残せるだろうか? 時代が変わったのだから仕方がないのだろうか? 残り数カ月となりそんな事を日々思う。           (好)