合図燈・2023年度4月号

新型コロナの影響を受け、一時赤字に転落したJR東日本だが、現場では1円でも多く稼ごうと必死になっている。国鉄分割・民営化当初の山之内副社長は、「設備現場で金儲けの話をしているぞ。これはやばいからな。」と昭和62年当時に発言しており、安全を疎かにするなと釘を刺していた。

「安全」はトッププライオリティと会社は言っているが、本体やグループ会社で安全を脅かす事象が多発している。本来業務を疎かにしているからこそ、こうした事象が増えているのであって、いくら仕事の本質やルールの成り立ちを理解しろと言っても全く意味がない。ましてや命に関わる事象も多くなっており、訓練や教育を現場任せにし、素人が素人を教えたところで何の意味があるのだろう。

エルダー社員から学ぶ機会も減り、職人と呼ばれる社員も減った今、会社は安全をどう創り上げていこうと考えているのか。 (英)