2021.6.17 CTS(JR千葉鉄道サービス株式会社)「2021年度夏季手当」回答詳細

 2021.6.17 団 交 情 報 №  810    
<国労千申第2号> 申入日:2021.5.27
団交日:1回目2020.6.9、2回目2020.6.16

 JR各社およびグループ会社が夏季手当についての回答や交渉が実施される中、6月9日にCTSとの交渉(第1回・趣旨説明、会社決算)が開催された。

(組合側からは)JR東日本及びグループ会社に対し夏季手当ての要求を提出している。CTS会社にも昨年同様の組合要求額2.5か月プラス5万円の支払い、またコロナ感染が拡大する中日々感染不安の中にあっても通常業務は勿論感染予防の取り組みとして窓開けや消毒といった作業も追加されている実態から、一律3万円の手当も要求した。JR東日本のグループ会社であり、会社発足12年が経過し、JR東日本の一員として鉄道事業の一翼を担い、千葉支社エリアの駅舎や車両の清掃、車両の構内入換や検査修繕業務、コインロッカー管理業務など多岐にわたって事業展開している。また、エルダー社員の受け入れやプロパー社員の採用・教育など人材確保など努力していることは理解している。清掃や車両検修は利益を生み出す部門ではなく、JRからの受託料が抑制されているようでは一向に賃金は改善されない。JRに対し正当な受託料を支払うよう国労からも要求していく、また職場環境改善についてもお互いに要求を出し改善に努める共闘の取り組みを提起した。

(会社側からは)2020年度決算概要を示し、営業収益は車内清掃や構内入替等の契約更改により収入増であるが、駅構内コインロッカー収入が大幅減により、約8千万円の減収。営業費用は待遇改善による人件費の増加もありながらもコインロッカーの見直しや出張や研修をWEBに変更するなど工夫をして前年度より減らし減収増益。コロナの影響でコインロッカー収入はゼロに近い。また、JRも赤字であることから、受託の契約や単価の削減などの不安もあると回答。会社は国労からの要求、支払日については精査し、できる限り速やかに回答すると述べた。

<国労千申第2>の申し入れ内容

1.2021年度夏季手当の支払い額は、基本給月額の2.5か月に5万円を加えた額とすること。

2.2021年度夏季手当は、6月25日(金)までに支払うこと。

3.嘱託社員についても上記に準ずること。

4.契約社員、パート社員についても前年を上回る支給とすること。

CTSは6月16日、下記の回答を示した。

2021年度夏季手当については、次のとおりとする。

1 支給額

(1)社員    基本給の2.4ヶ月 

(2)嘱託社員  基本給に地域手当経過措置分として調整手当に加算した額の2.4ヶ月

(3)契約社員及びパート社員

下表に示す勤続年数及び勤務時間に応じた手当及び一時金

査定期間中の1ヶ月平均 労働時間数
40時間以上100時間未満(単位:万円)

手当一時金
6ヶ月未満00
6ヶ月以上~1年未満23
1年以上~3年未満23
3年以上~5年未満33
5年以上53

査定期間中の1ヶ月平均 労働時間数
100時間以上 (パート社員)(単位:万円)

手当一時金
6ヶ月未満00
6ヶ月以上~1年未満45
1年以上~3年未満55
3年以上~5年未満75
5年以上125
  • 100時間以上の契約社員の手当はパート社員と同額

一時金が5.5となる。 

*40時間未満(勤続年数6ヶ月未満の者を除く)の者に対しては一時金10,000円を支給

2 支給対象者 2021年6月1日現在で在職する者。(JRからの出向者を除く)

3 支給日   2021年6月28日(月)以降準備でき次第とする。

昨年と同額の回答となったが、契約社員の一時金が0.5万円増額された。底上げを求めていたことから改善に繋がる回答でもある。コロナ禍で従来以上の仕事が求められていることについて現金での支給はしないが全ての働く人にギフトを送ったとも回答された。国労として引き続き労働条件や労働環境の改善、有期雇用者の改善を求め、真摯な議論の場を設ける事を両者で確認した。